ゴルフボールの転がる先BACK NUMBER
23歳のマキロイ、マスターズに挑む。
“若さの特権”は大舞台で通じるか?
text by
桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph byAP/AFLO
posted2013/04/11 10:30
マスターズの練習ラウンドでプレーするマキロイ。今季最初のメジャー大会で、その一挙手一投足に世界からの注目が集まる23歳である。
同年代の石川遼にもマキロイの活躍は大きな指針となる。
その'11年大会で石川はマキロイに1打差の20位。だがそんな満足感よりも「自分が21歳になるまで、あと2年ある。2年後、ローリーのような戦いができるかどうか」と視線を先へと移したものだ。
昨年、小学校の卒業文集に夢を描いた「二十歳のマスターズ」を迎えたが、その熱は、メディアを中心とした周囲のそれに反して、彼の中ではいつの間にか風化していった。
しかし今年、21歳で戦うマスターズはマキロイとの明確な差を知る上で、一つの指標となるはずだ。
両者の差は加速度的に拡がってしまったようにも見えるが、石川もいまや日本人で唯一の米ツアーのメンバーとなるなど、着実な前進を続けている。それでもなお、その距離を痛いほどに胸に刻みつけ、大いに悔いるのも良いはずだ。
きっとそれも若さの特権なのだから。