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ダルビッシュの無念と今後の飛躍。
~完全試合に最も近付いた男たち~ 

text by

芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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photograph byGetty Images

posted2013/04/06 08:02

ダルビッシュの無念と今後の飛躍。~完全試合に最も近付いた男たち~<Number Web> photograph by Getty Images

最後の最後に股間を抜ける中前打を浴び、大記録達成はお預けとなった。

昨季後半のダルビッシュの成績ならサイ・ヤング賞も!?

 候補に挙げた根拠は、2012年終盤の投球内容が素晴らしかったことだ。

 シーズン全体の防御率は3.90だが、ラスト7戦に限って見れば、彼の防御率は2.13である。投球回数は7戦平均で7回3分の1。シーズン通算では9回平均で4個を超えていた四球の数も、終盤7戦では2個を下回るようになっていた。しかも、被打率が1割6分7厘。このペースが年間を通してつづけば……と考えるのは、私ひとりではないはずだ。

 もちろん、強敵は多い。

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 2年連続受賞を狙うデヴィッド・プライス、球界最強の剛腕ジャスティン・ヴァーランダー、さらには「7年総額1億7500万ドル」の大型契約で話題を呼んだフェリックス・ヘルナンデス。彼らを向こうにまわして、ダルビッシュはどのような投球を見せてくれるのか。

 最高時速97マイルの速球と、「ボールがいびつに見える」とまで評された変化球の切れを、このあとも期待したいものだ。

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