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<お笑い芸人は、なぜ体を鍛えるのか?> 団長安田 「自転車好きにだけ通じるギャグができました!」
text by
林田順子Junko Hayashida
photograph byAsami Enomoto
posted2013/02/07 06:01
テレビで筋肉自慢をする芸人は何を思い、どう鍛えているのか。
好評発売中の雑誌Number Do『体が変われば人生が変わる!?』では、
庄司智春、ワッキー、団長安田の3人の本音に肉薄。
今回はいよいよ、自転車芸人こと団長安田が、
自らの追求する笑いを語ります。
「最初はタイヤ細いし、サドル高いし、ハンドル遠いし、どこ持てばいいかも分からないし、怖かったんですけど、いざ乗ったら“早っ! やっぱこれや!”ってもう夢中ですよ」
仕事の現場に行くのも自転車、芸人仲間が飲みに誘っても、「自転車なんですんません」と断った。
「最初は笑われましたよ。“自転車で来るってなんやねん!”って。でも楽しくて仕方なかった。遠回りして帰ったり、全然知らん道をわざと迷子になりに行ったりしてました」
最初のうちは都内の移動手段だったが、より速くなりたい、という気持ちが高じ、そのうち遠方のロケにも可能な限り持っていくようになった。
「小笠原諸島の母島で1週間のロケがあったときは、HIROくんがローラー台、服はクロちゃん、一番大事な自転車は僕が持っていきました。母島ってアップダウンがすごいんですよ。朝早く起きて乗って、ロケから帰ってまた乗って。ロケの思い出は全くないんですけど、なんか練習したな~っていうのは覚えてる。僕にとっては完全に合宿でしたね」
相方のHIROくんやクロちゃんと会う機会も減っているが……。
今では自転車のイベントや、子供たちへの交通マナーのレクチャーに呼ばれることも。月によってはお笑いよりも、自転車の仕事のほうが多いこともある。相方のHIROくんやクロちゃんと会う機会も減っている。
「たまにお笑いの仕事があるとHIROくんデカイな~とか、クロちゃん気持ち悪いな~とか新鮮ですよ(笑)。それにみんな返しがめっちゃ早い! ボケても必ず突っ込んでくれるから安心なんですよね」と語るが、そもそも突っ込み役は団長なのでは、と不安になる。もしや団長はお笑いをないがしろにしているのではないだろうか。
「ないがしろにはしてないですよ(笑)。自転車をはじめてから新しいネタも生まれましたし。ただ、自転車好きしかこの面白さは分からないんですけど……」