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森脇浩司は理論を武器に、
オリックス再建に挑む。
~“代行”での経験値を生かして~
text by
永谷脩Osamu Nagatani
photograph byKYODO
posted2012/12/01 08:00
オリックスの森脇新監督(左)は、秋季キャンプ初日からT-岡田ら主力に対して熱心に指導を続けた。
最下位に沈んだオリックスの再建を託されたのは、内野守備走塁コーチのスペシャリスト森脇浩司だった。岡田彰布前監督が球団ワーストタイの11連敗を喫した直後に解任されると、監督代行に。今季最終戦直後の10月8日、かつてソフトバンクでも経験した“代行”の肩書が外れ、「武者震いがする」と指揮官としての決意を語った。
森脇は'79年に兵庫・社高からドラフト2位で近鉄に入団し、内野手として広島、南海、ダイエーでプレー。'96年に引退後、ソフトバンクのコーチに就任すると、左右広角に打ち分けるノックにより、川崎宗則や本多雄一を育て上げた。'06年には、当時の王貞治監督が胃の全摘出手術で休養した際に、監督代行を経験。試合を終えた後、“現状報告”をファクスで送り続け、「すべてを安心して任せられる」と王から絶大な信頼を得ていた。