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ダルに続いて岩隈、青木も。
WBC出場“断念”の背景。
~メジャー各球団の建前と現実~
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byYukihito Taguchi
posted2012/11/24 08:00
メジャー1年目の今季、9勝をあげた岩隈。前回のWBCでも活躍しただけに欠場は痛い。
レンジャーズのダルビッシュ有に続き、マリナーズ岩隈久志が、来年のWBCへの出場を辞退した。日本を代表する先発投手2人の不参加に、ファンの落胆も大きいだろうが、辞退の裏には米国の球界事情があることも見逃せない。
11月7日から行なわれたGM会議の会場で、各球団首脳は口を揃えてWBCへの支援姿勢を表明した。マリナーズのズレンシックGMが「彼(岩隈)へのサポートは惜しまない。故障もまったく心配していない」と言えば、青木宣親が所属するブルワーズのメルビンGMも「日本が望んでいるのであれば問題ない」と、全面的に出場を容認した。ところが、青木も出場辞退。所属球団の許可が直接出場を意味しないところに、この大会の最大の難点が潜んでいる。