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青学優勝で幕を開けた、
大学駅伝の新・戦国時代。
~出雲で見えた、各校の勢力図~
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byShunsuke Mizukami
posted2012/11/02 06:00
10月8日に行われた出雲駅伝でゴールに飛び込み、仲間に胴上げされる青学の主将、出岐雄大。
鮮烈な初優勝だった。
10月8日に行なわれた出雲駅伝で、青山学院大が出雲、全日本、箱根の学生三大駅伝を通じて初めての優勝を飾った。
今季の大学駅伝は戦力が充実し、春から「三冠」を宣言した駒大、「山の神」柏原竜二が卒業したとはいえ箱根優勝メンバーが6人残った東洋大の二強の構図と見られていた。しかし近年、急速に戦力を充実させてきた青学大の優勝で、今季の箱根をめぐる状況は混沌としてきた。
青学大優勝の立役者となったのは3区を走った1年生の久保田和真。この久保田、高校時代から駅伝には滅法強い。昨年の全国高校駅伝の「花の1区」、1月の都道府県対抗駅伝の5区でも区間賞。出雲では首位の順天堂大と13秒差でタスキを受けると、3km地点で一気に抜き去った。