フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
フィギュア、ジャパンオープンを総括。
浅田、高橋ら、それぞれの今季開幕。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byYusuke Nakanishi/AFLO SPORT
posted2012/10/09 11:55
日本チーム2年ぶりの優勝となったジャパンオープン。10月19日のアメリカ大会からいよいよグランプリシリーズが始まる。
4位に終わったプルシェンコが語った“最終目標”。
この試合には、エフゲニー・プルシェンコも出場した。4回転を2度成功させたが、2アクセルで転倒するなど彼らしくないミスもあり、男子全体で4位だった。二度目の膝の手術の経過は良好で、痛みもほとんどないのだという。GPシリーズには出場が予定されていない彼に今シーズンの予定を聞くと「ロシア選手権に出場して、欧州選手権、世界選手権などはそれから考えて決める。でも最終目標は4度目の五輪に出ること。自分はこれまで多くの大会に出て、多くのメダルを手にしてきた。あとはソチ五輪に出るのが自分のゴール。そして永遠に競技から引退をする」と答えた。
2002年ソルトレイクシティ五輪では銀メダル、トリノ五輪では金、そしてバンクーバー五輪で再び銀を手にした帝王プルシェンコも、ソチ五輪時には31歳になる。
日本男子勢好調で、世界選手権の代表選考は激戦必至。
さらにこの試合と同じ週末に欧州で開催された2大会で、いずれも日本男子が優勝している。フィンランドで行われたフィンランディア杯では、羽生結弦がフリーで4トウループ、4サルコウを成功させて逆転優勝。またスロバキアで開催されたオンドレイネペラ杯では、このところ表現力もぐっと伸ばしてきた町田樹がやはり4回転トウループを成功させて優勝した。
9月末にネーベルホルン杯で優勝した織田信成も含めて、日本男子トップ選手たちが世界選手権の出場3枠を巡って繰り広げる戦いは、壮絶なものとなることは間違いない。好調なシーズンスタートを切った日本勢、3月の世界選手権まで息切れすることなく、自信をもって新シーズンに挑んでほしい。