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ヤングなでしこ、U-20W杯で躍進中!
姉貴分に続いて旋風を起こせるか?
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byToshiya Kondo
posted2012/08/27 12:35
スイス戦でグループリーグ突破を決めたヤングなでしこたち。ベスト8進出は2大会ぶりの3度目。決勝Tにはアメリカ(優勝2回)、ドイツ(優勝2回)、北朝鮮、ナイジェリアなどが強豪国として名を連ねる。
ロンドン五輪の感動さめやらぬ中、試合ごとに注目度を増しているU-20女子W杯で、U-20女子日本代表“ヤングなでしこ”がグループ首位で決勝トーナメント進出を決めた。
“なでしこジャパン”の妹分であるヤングなでしこたちの、これまでの3試合の戦いぶりを振り返る。
浦和レッズレディース所属の3人が、巧みなパス回しで試合を作る。
8月19日の第1戦は、宮城スタジアムでのメキシコ戦だった。日本は、なでしこジャパンやザックジャパン、U-23日本代表と基本的に同じ4-2-3-1の布陣で試合を開始した。
地元開催の重圧もあってか、立ち上がりはやや硬かった日本だが、時間がたつにつれて徐々にリズムをつかんでいく。
試合のテンポを上げていったのは、ダブルボランチのキャプテン藤田のぞみ、猶本光と、トップ下の柴田華絵。浦和レッズレディースのチームメートでもある3人の巧みなパス回しで相手DF陣を中央に引きつけ、フリーになった左サイドの仲田歩夢(INAC神戸)、右サイドの田中美南(日テレ・ベレーザ)へと展開する。
切れ味のあるドリブルを武器とする仲田は、印象的なポニーテールを揺らしながらサイドから何度もチャンスを作り、「積極的に仕掛けるなど、自分のやりたいことはできていたし、良さは出せた」と手応えを口にした。
「まずは勝ってホッとした」
先制は前半32分。相手GKのクリアボールを田中美南が拾って柴田に預け、柴田がフェイントでDFをかわしながら左足シュート。日本は1-0でハーフタイムを迎える。
後半は柴田、仲田に替えて、田中陽子(INAC神戸)、横山久美(岡山湯郷)を投入した。後半11分には、右サイドの田中美がマイナスに戻したボールを猶本が右足ダイレクトシュートで追加点。同32分には横山が豪快なミドルシュートで3点目。さらに同44分には、田中美南の突破で獲得したPKを田中陽子が決めて4-0と試合を決定づけた。
試合終了間際にメキシコに1点を返されたものの、4-1の好スタート。
藤田は「最後の失点は反省しないといけないけど、まずは勝ってホッとした」と安堵の表情を浮かべた。