SCORE CARDBACK NUMBER
ロンドンで躍進したU-23を
戦う集団に変えた“原体験”。
~権田が誓った、屈辱からの成長~
text by
浅田真樹Masaki Asada
photograph byAFLO
posted2012/08/22 06:00
目を腫らしてインタビューに答える19歳の権田。ロンドンの快進撃はここに原点があった。
ロンドン五輪へ携行したパソコンのなかに、4年前の“声”が残っていた。声の後ろからは、小さく中東特有の音楽も聞こえてくる。
「先輩の方々にも、協会の方々にも、ここでコケちゃったっていうのは、本当に申し訳ない」
'08年秋、サウジアラビアで行なわれたU-19アジア選手権において、日本は準々決勝で韓国に敗れ、それまで7大会続いていたU-20ワールドカップへの連続出場が途切れた。パソコンにあったのは、その「歴史的敗戦」直後の音声データ。声の主は、権田修一である。
「このチーム(U-19代表)でやることはもうないですけど、幸い僕らにはもう一回、オリンピックというチャンスがある。明日から切り替えてやっていかなきゃいけない」