監督交代の韓国は選手のモチベーション低下が目立つ。

　韓国の強化計画が順調なら、少なくとも中国よりはタフなチームになっていたはずだった。前任の安監督が才能ある若手を多く起用し、ポゼッションサッカーへの転換を図っていたからである。ところが今年になって安監督に、KリーグのFCソウルからコーチ就任のオファーが舞い込む。彼は迷った末に自身のキャリアアップを選択し、女子代表監督を辞したのだった。

　2月の東アジア選手権直前に急遽就任した李監督の評価は決して高くない。そしてそれ以上に、優秀な指揮官を突然失った選手たちのモチベーション低下は深刻だ。中国との初戦を落とすようだと、今大会の韓国はずるずると自滅していくかもしれない。

北京で見えた「女子サッカーの未来」は進化を遂げているか。

　北京五輪・準決勝後の共同会見でのこと。日本を下した米スンダーゲ監督は、連動性に溢れたなでしこの戦いぶりを指して、

「女子サッカーの未来」

　と絶賛した。あれから約2年を経て、なでしこサッカーはいかなる進化を遂げたのか。来年の女子W杯や'12年ロンドン五輪に向けた中間報告の場が、今回のアジア杯なのである。