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紛糾の末まとまった改革案で
親方衆が残したかったもの。
~「年寄名跡」はどうなる?~
text by
佐藤祥子Shoko Sato
photograph byKYODO
posted2012/07/08 08:00
4月の会談で、平野文科相から激励を受けた北の湖理事長。期待通りの改革案となったか。
公益財団法人へ移行する認可を受けるために、改革案をまとめた日本相撲協会。なかでも協会内で議論が紛糾したのは、親方株といわれる「年寄名跡」の扱いだ。名跡は一代年寄を含め107あり、取得すると現役引退後も親方として協会に属することができる。これまで、当事者同士が水面下で取り引きし、表向きは金銭が介在しないと見なされていた。だが、名跡をめぐる裁判などで売買価格や不透明な授受方法が白日のもとにさらされ、角界独特のこの「システム」は、もはや周知の事実ともなった。
1998年、時の境川理事長が、まさにこの名跡問題の改革を目指したが、猛反発を受け頓挫した過去がある。