フェアウェイの舞台裏BACK NUMBER
経験を積むほど難しくなるのがゴルフ!?
失敗に強い“アラフォー”プロの活躍。
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph byKYODO
posted2012/06/08 10:30
ダイヤモンドカップでは、2日目から首位に立った藤田寛之が通算14アンダーの274で今季2勝目を上げた。
「怖いものを知った上での強さ」がベテランの持ち味だ。
ダイヤモンドカップから1週間、日本ツアー選手権では藤本が史上初のルーキーによるメジャー優勝を成し遂げた。まさに怖いもの知らずの真っ白な心が生んだ快挙。若さが生み出すエネルギーというのはいつも魅力的である。
一方で藤田が2勝を挙げて賞金ランク首位に立っているように、今季はベテランの存在感も大きい。藤田はその理由をこう語る。
「最近はよくアラフォーが強いと言われるんだけど、何が強いのかと言ったら気持ちが強いんだと思う。20代、30代の時は自分もこんな強い気持ちでは戦えなかった。若い彼らは勢いで戦えばいいと思うんですよ。ただ、僕らはそうはいかない。怖いものを知った上で強さを出すしかない」
一回りも二回りも年下の選手たちに若さという剣先を突きつけられ、自らも経験という諸刃の剣を抱えてプレーするアラフォー世代。彼らが見せる「怖いものを知った上での強さ」こそが、ベテランの味と呼ぶべきものである。