最大の山場が、第2戦のモロッコ戦となる理由。

　最も重要な試合、つまり最大の決戦となるのは、2戦目のモロッコ戦になる。この試合は、絶対に勝たなくてはならない。

　仮にスペインに負けたと想定し、この試合で連敗となれば1次リーグ突破は絶望的になり、ドイツW杯のオーストラリア戦後のようにチームがバラバラになる可能性が出てくる。アトランタ五輪でも2戦目の敗戦が響いて、1次リーグ突破を逃しているのだ。

　一方、勝てば士気が上がり、勢いも出て、ホンジュラス戦はいい状態で戦える。もちろん、決勝トーナメント進出への道も開けてくる。

　生死を賭けた戦いゆえに、モロッコ戦はスペイン戦よりもプレッシャーは大きくなるだろう。それを克服して、自分たちのサッカーができるかどうかが、1次リーグ突破のキーになる。

5月末のトゥーロン国際大会で、モロッコと事前に戦う機会が！

　幸いなことに、5月末から本大会をシミュレートできるトゥーロン国際大会に日本は参加予定だ。この大会では、五輪本番でも対戦するモロッコと戦う予定で、オランダやトルコとも対戦する。オランダはタイプは異なるが欧州の強豪であり、仮想スペインとして対戦するには申し分のない相手だ。日程的にも中1日というハードスケジュールで戦うので、ある程度、本番を想定して戦うことができる。

　あとは、海外組とOA枠を含めた選手選考という難問をどう解決しベストメンバーを構成していくのか。ある意味、この内なる問題さえクリアーできれば、1次リーグ突破への視界は大きく開けるはずだ。