オリンピックへの道BACK NUMBER
リオ五輪に間に合うのか?
東京セブンズ全敗の日本ラグビー。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2012/04/12 10:30
昨年11月のオーストラリア大会で勝っているケニアとの再戦で逆転負けを喫した日本代表。5戦全敗の最下位で唯一の勝利なしに終わった。
片手間の取り組みでは7人制ラグビーに未来はない。
このところ柔道の全日本合宿や、五輪代表選考会を兼ねた競泳の日本選手権などに通っていた。そこで感じたのは、オリンピックに出場するため、そしてメダルを狙うために、4年かけて懸命に強化に取り組んできた選手たちの姿だった。だからこそ、オリンピックに出て、メダルを狙えるだけの力をつけられるのだと思わずにはいられなかった。
そうした姿を見ると、なおさら、日本ラグビー界は2016年へ向けてすぐにでも本格的な強化に着手しなければならないのではないか。
少なくとも、年間を通しての代表チームの活動、7人制に専門的に取り組む選手の確保に着手すべきだ。現在の海外の状況を見れば、15人制の片手間に取り組んでいては対抗できない。
先に記したように、各チームの理解を得ることもそうだし、強化体制を整えるまでの課題は多い。だが、ラグビーの人気が低落傾向にある現在、ふだんはあまりスポーツを観ない人でさえ注目するオリンピックに出場することは、ラグビーへの関心を高めるためには大きいのではないか。
要は、オリンピックに出場する意義をどう捉え、どれだけ真剣に出場を目指していくのかが今後の最大のポイントということなのだが……。