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リオ五輪に間に合うのか?
東京セブンズ全敗の日本ラグビー。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2012/04/12 10:30
昨年11月のオーストラリア大会で勝っているケニアとの再戦で逆転負けを喫した日本代表。5戦全敗の最下位で唯一の勝利なしに終わった。
3月31日と4月1日、ラグビー7人制の国際大会「東京セブンズ2012」が、秩父宮ラグビー場で開催された。世界各地を転戦して行なわれるワールドシリーズのひとつで、日本で行なわれるのは11年ぶりのことだ。海外の強豪が勢ぞろいすることもあって、楽しみにしていたファンの方々も多かったのではないか。
この大会、日本代表は全敗で終わった。
初日は、参加した16チームを4つのプールに分けて総当たり方式で対戦。プールAにフィジー、フランス、イングランドと共に入った日本は3連敗を喫する。
2日目は、初日の成績に応じてのトーナメントが実施された。プール戦で4位だった日本は、各プールの3、4位チームによるトーナメントにまわる。その初戦でポルトガルに5-21で敗れ、さらに最下位を決めるトーナメントにまわった日本は、ここでもケニアに17-24。
最下位という結果、7人制のためのフィットネスの不足やディフェンスの戦術の遅れなどの内容面、その双方から、世界における日本の立ち位置の低さを確認させられた。そして4年後を考えると、厳しい現実を突きつけられることにもなった。
15人制はアジア最強でも7人制では五輪出場も覚束ない!?
4年後とは、7人制が正式種目となる2016年のリオデジャネイロ五輪のことである。このままでは、日本はオリンピックに出場できないのではないか。そんな危機感を抱かずにはいられない成績だったのだ。
東京セブンズにあわせて来日した国際ラグビーボードのベス・コールター氏は、リオデジャネイロ五輪の出場枠について、男女各12カ国になるだろうと語っている。大会の成績をストレートに捉えるなら、その12カ国の中に日本はいない。