ロンドン五輪代表、最大の挑戦BACK NUMBER
バーレーン戦で見せた成長と可能性。
関塚ジャパンが得た3つの武器とは?
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byAsami Enomoto
posted2012/03/15 12:30
バーレーン戦で2点目を決めた清武弘嗣は試合後、「“経験”で済ますだけじゃなく、本当にメダルまで狙っていきたい。そのためにも、もっといいチームになりたい」と五輪本番へ向けて力強く語った。
印象的だった先制点直後の「4分間のプレー」。
この3つ以外にも成長の証はあった。しかも、世界との戦いにおいて必要だと思われるプレーも幾つか見ることができた。
印象的だったのは、扇原の先制ゴールから清武の追加点が生まれる「4分間のプレー」である。
後半10分に扇原が先制点を挙げた直後、バーレーンが気落ちしているところを見逃さず、一気に仕掛けていった。そして、わずか4分後に清武が追加点を決めたのである。
この2点目のゴールで、相手にかなりのダメージを与えたのは間違いない。「ここぞ」という時に一気に勝負を決めにいったことは、試合を読む力がついてきた証拠だろう。
「勝って(ロンドン行きを)決めることが出来て良かった。世界と戦うイメージは、まだないけど、やれる自信はあります」
清武は自信満々にそうコメントしている。
そう言い切れるのは、やれると思うだけの「何か」を清武たちが手にしたからに他ならない。
バーレーン戦での勝利で、関塚ジャパンは予選突破という喜びを味わい、ロンドンへの切符を獲得した。そして、世界と戦うために必要な「3種の神器」をも手にしていたのである。