ロンドン五輪代表、最大の挑戦BACK NUMBER
バーレーン戦最大の敵は慢心!?
勝利の鍵は清武と大津の初コンビ。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byKyodo News
posted2012/03/13 11:45
バーレーン戦へ向けた直前練習での清武弘嗣(左)と大津祐樹。「清武は視野が広いし凄くいい選手。自分が使われることもできるし、使うこともできるので楽しみです」と語った大津。
大津、清武の2人は、真ん中やサイドで起点になれる。
大津は、昨年11月のバーレーン戦とシリア戦で2ゴールを挙げ、優れた得点感覚を見せた。また、得意のドリブル突破はもちろん、FWとしてポスト役となり、起点になることもできる。
清武もドリブル、天才的なパスに加え、タメを作るのが非常にうまい。
彼らは真ん中やサイドで起点になることができるので、永井がサイドに流れたとしてもポスト役として機能していた大迫不在の穴を十分、埋めることができる。
東慶悟は、「大津クンも弘嗣クンもキープできるし、ドリブルもうまい。それにシュート力がある。2人が入ることで攻撃のバリエーションは増えるし、チームにとって、すごく大きな力になると思います」と、2人の共同戦線に手応えを感じている。
攻撃陣の東、原口、齋藤。そしてボランチの山口と扇原にも注目。
2人の同時出場が実現すれば公式戦初となるが、練習では頻繁にコミュニケーションを取っており、プレーの質が高い2人ゆえに連係などに大きな問題はない。
この2人に加え、攻撃陣には東や原口、齋藤学がいる。
さらにボランチにはアンカー役に撤した山口螢と、2月の試合で存在感を示し、ゲームメーカーとして非凡な才能を披露しつつある扇原貴宏がいる。
この面子であれば、相手のロングボール攻撃にお付き合いさえしなければ、中盤で主導権を握れるはずだ。そうすれば、自ずとパスサッカーを実現できるだろう。
あとは、「先制点」が重要になる。
東は「日本でなかなか点が入らないと、プレッシャーを感じてくる。早い時間に入れば、応援が後押ししてくれると思うし、相手に精神的なダメージを与えることができる。開始10分ぐらいまでに取りたいですね」と、言った。
清武も「どこで入るかで、だいぶ違うと思う」と、早い時間帯での先制点が試合を優位に運ぶポイントになると認識している。