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<センターバックを巡る考察> 田中マルクス闘莉王 「闘莉王が必要になる時」 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2011/09/26 06:00

<センターバックを巡る考察> 田中マルクス闘莉王 「闘莉王が必要になる時」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

今の戦い方がW杯で通用するとは誰も保証できない。

――いい流れのまま'14年の本大会まで行けそうに見える?

「今年はいいリズムで戦えていますよね。でも'14年までとなると、それは誰も保証できない。このままワールドカップでも戦えるかと言うと、それは違う。ワールドカップはまた別の問題ですから。本大会で当たる相手はそれまでの相手とは全然違うし、今の戦い方が通用するかしないかは、全然わからない。予想外のことが必ず出て来るから、そういうときに対応する準備ができているか、戦力が備わっているかが重要になる。でも、残念だけどそれはワールドカップにならないと分からないんですよね」

――南米選手権に出られなかったのは残念だった。

「日本があのレベルの相手と本気で戦えるチャンスは、ワールドカップまでコンフェデレーションズカップしかなくなってしまいましたからね。僕らがワールドカップに出たときは、アジアで戦ってその次がワールドカップだった。アジアと世界トップの中間のレベルの国とやる機会は、とても貴重なんですよ」

4試合でわずか2失点に抑えた南アW杯での岡田ジャパン。

 日本はオシム監督時代の'07年アジアカップで4位に終わったことで、'09年コンフェデレーションズカップの出場権を得ることができず、また、'11年アジアカップの予選に出なければいけないことになったため、岡田ジャパンは国際Aマッチデーの大半をアジア勢との試合で消化していた。強化スケジュールの観点からすると、かなりのマイナスを背負ったまま南アフリカに乗り込んだことになる。

 それでも岡田ジャパンは直前のどん底ムードから奇跡的な回復を見せ、ワールドカップ本番では大方の予想を覆すベスト16という成績を残した。

 パラグアイに敗れたのはスコアレスドローで迎えたPK戦の末。4試合で失ったのはわずか2点であり、流れの中からの失点は、その後決勝戦まで上り詰めて行くことになったオランダのスナイデルに個人技で決められたミドルシュートのみである。カメルーンのエトー、デンマークのベントナーら、並みいるストライカーをほぼ完ぺきに抑えた守備はまさに出色で、世界から称賛された。

【次ページ】 「調子が悪ければ外される。その緊張感が代表だと思う」

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