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柔道世界選手権で世代交代なるか?
“崖っぷち”鈴木桂治が燃やす執念。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2011/08/17 10:30
全日本選手権決勝で穴井隆将(右)を破り、世界選手権男子100kg超級代表で最多5度目の出場を決めた鈴木桂治。最年長の31歳、3度目の五輪出場を目指す
鈴木が出場する100kg超級にはライバルの上川も出場。
大きな悔いを残した北京五輪での敗戦。再起を期したが、結果が出ない日々が続いた。
それでもなお現役を退くことなく、続けてきた。これ以上後がない土壇場で踏みとどまることができた。
鈴木を支えたのは、いい意味での「あきらめの悪さ」とでもいうべき執念ではなかったか。
むろん、戦いはこれからだ。
100kg超級には、鈴木とともに上川も出場する。両者の成績いかんで、鈴木のロンドンへの道も再び険しいものとなる。
それは鈴木も自覚している。だから今も言う。
「崖っぷちですから、結果を残さないと」
鈴木の、いや、鈴木にかぎらない。ロンドンを目指す選手たちの執念渦巻くパリ大会が、もうすぐ始まる。