ブンデスリーガ蹴球白書BACK NUMBER
サヒンに代わる司令塔役は誰だ?
連覇をねらうドルトムントの試行錯誤。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byItaru Chiba
posted2011/07/18 08:00
ブンデスリーガ連覇に向けて、5人の新加入選手を獲得。怪我で昨季後半は戦列を離れた香川も“6番目の新加入選手”として期待されている
変化を余儀なくされた王者にあるのは進化か、停滞か?
3人が当確で、守備的MFの残る1枠のレギュラー争いはギュンドガンが一歩リード。残る左MFは、昨季のレギュラーであるグロースクロイツの他に、新加入のペリシッチがいるし、ライトナーもこの位置で試されたことがある。また、ゲッツェを左MFに回し、代わりに右MFに俊足のブラチコフスキを起用することもありえる。
いずれにせよ、攻撃がもっともスムーズに機能するのは、どの選手を起用し、どのような配置をとったときなのか。練習試合を通じて探っていくことになるだろう。
勝っているチームはいじってはいけない。フットボールの世界では常識だ。
一方で、変化を拒めば、停滞を招く。それもまた、この世の真理である。
サヒンを手放すことになった王者は、望まずとも変化を受け入れるしかない。といっても、基本となるフォーメーションも、生命線となる守備も大きく変えることはない。攻撃の仕組みを少し変えるだけ。
進化か退化か。ドルトムントが受け入れる変化は、一体どんな結末をもたらすのだろうか。