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遠藤保仁の“凄み”とは何なのか?
天皇杯に和製シャビ・アロンソを見た!
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byToshiya Kondo
posted2010/01/06 12:40
Jリーグにいても世界レベルの意識で戦えば成長できる!
「よく周囲が見えていたし、ちょっとタイミングをズラして蹴ったのが良かった。ある程度の距離を走って、ボールをもらって、落ち着いて決める技術を高めていかないと世界との差は広がる一方だからね」
天皇杯のタイトルを獲るというモチベーションの中でガンバの選手たちはプレーしていたが、遠藤だけは、それを保持しつつ、世界を視野に捉えたワンランク上の意識でプレーをしていた。松代が遠藤をいつにもなく絶賛したのは、その高い意識がまるでオーラのように遠藤を包み、そのプレーを輝かせていたからに違いない。
「W杯まで、自分のプレーの全部のレベルを上げたい。それは残されたJリーグの試合の中でやっていくしかない。その中で抱えた課題をどれだけ解消できるか。最大限努力したものが、W杯の大事な場面で出てくればいいかなと思っている」
W杯本番を見据えて、この日のプレーをJリーグで継続して見せていけば、海外にいなくとも成長はできる。
遠藤は、それを確信しているようだった。