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体操女子で43年ぶりのメダル獲得!
世界選手権で開花した鶴見虹子。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byKYODO
posted2009/10/25 08:00
今春の全日本選手権における女子個人総合で、池田敬子、小菅麻里、菅原リサに次ぐ史上4人目となる大会4連覇を達成していた鶴見
世界に手が届く──メダルとして結実した鶴見の手応え。
いくら目標を高く掲げても、目標が手の届かないところにあるとどこかで感じてしまっているのと、頑張れば手が届くと感じられる状態とでは、大きな差がある。もともと熱心に練習に打ち込んできた鶴見だったが、北京後、世界の上位を明確に意識できるようになったことで、取り組みも一段と変わった。それが鶴見の飛躍となり、快挙となったのである。
「いつも男子がメダルを獲っていましたけれど、北京五輪から女子も強くなってきたんです」
その言葉にも、表れているように思える。
ロンドン五輪に向けての課題も見えてきた。
今大会では課題も見えた。難易度で見劣りしてしまうということだ。
「難易度が足りないところを上げていって、演技の美しさは(ロンドン)オリンピックまで保っていきたいです」
と、140cmの小さなエース自身も、課題を自覚する。
今回の世界選手権では、男子個人総合でも内村航平が優勝し、オリンピック、世界選手権をあわせて日本男子8人目のチャンピオンとなった。
女子、男子ともに、3年後のロンドン五輪へ向けて好発進となったのが今回の世界選手権だった。