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日本一は楽天に決まり!?
「第三の男の法則」に注目せよ。
text by

田端到Itaru Tabata
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2009/10/13 13:00

今年のクライマックスシリーズの6チームを比較すると?
さてそこで今年。クライマックスシリーズに進出する6チームの、勝利数トップ3投手を一覧表にしてみた。
投手 | 勝利 | |
---|---|---|
巨人 | ゴンザレス | 15 |
グライシンガー | 13 | |
高橋尚 | 10 | |
中日 | 吉見 | 16 |
川井 | 11 | |
朝倉 | 10 | |
ヤクルト | 館山 | 16 |
石川 | 13 | |
松岡 | 6 |
投手 | 勝利 | |
---|---|---|
日本ハム | ダルビッシュ | 15 |
武田勝 | 10 | |
八木 | 9 | |
楽天 | 田中 | 15 |
岩隈 | 13 | |
永井 | 13 | |
ソフトバンク | 杉内 | 15 |
ホールトン | 11 | |
大隣 | 8 |
目をひくのは楽天だ。田中15勝、岩隈13勝、永井13勝。第三の男の13勝は、6球団の中で頭ひとつ抜けて多い。昨年まで岩隈と田中の二本柱のチームだったのが、今年はここに永井が加わり、投手陣の厚みがぐっと増した。
もし楽天がクライマックスシリーズを勝ち抜き、日本シリーズへ進出するようなら、そのまま日本一まで突き進む確率が高いことを、過去のデータは示している。
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セ・リーグは、巨人・高橋尚10勝、中日・朝倉10勝、ヤクルト・松岡6勝が、第三の男たち。ヤクルトは苦しいが、巨人と中日は互角だ。
巨人、中日相手だとパ・リーグで勝てるのは楽天だけ?
この法則は日本シリーズ用のもので、もっと短期決戦のクライマックスシリーズには単純に当てはめられないとしても、なんらかの参考にはなるだろう。第1ステージは2勝すれば先に進めるが、すぐに第2ステージが控えており、いずれにしろ投手陣の層の厚さは問われる。
セ・リーグを勝ち抜くのが巨人か中日だった場合、第三の男が9勝の日本ハムは微妙に劣勢だ。8勝のソフトバンクも苦しい。
もちろんこれはデータ遊びの意味合いもあり、日本ハムは'06年に法則を覆したチームである。ソフトバンクもここに来て、今季不振だった和田が復調し、短期決戦を戦う態勢を整えてきた。こんな単純な比較で、本当に結果がわかってしまうなどとは思っていないし、野球がそんな単純なものであって欲しくもない。
クライマックスシリーズを勝ち抜くのは、果たしてどこなのか。次回は、日本シリーズの法則・打者編をお送りする予定だ。
