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カターニャ・森本貴幸の懊悩。
最下位チームの救世主となれるか? 

text by

弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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photograph byUniphoto Press

posted2010/01/06 10:30

カターニャ・森本貴幸の懊悩。最下位チームの救世主となれるか?<Number Web> photograph by Uniphoto Press

W杯イヤーを迎え、森本の1日も早い復調が待たれる

森本を信じる新監督は「やつが前線の軸だ」と断言。

 それでも、現役時代に強面でならしたミハイロビッチは就任直後から「やつが前線の軸だ」と、森本がなおも攻撃の柱であることを強調。本格的指導に入った2週目には、FWたちとの練習に時間を割いた。

 -7℃の氷点下で行なわれたユベントス戦で、凍ったピッチ上を一人手袋もはめず、半袖ユニフォームで献身的に走る森本がいた。サイドでボールをもらうと敵陣深くまでキープし、コーナーキックを取る。もちろんDFラインの裏は狙い続けたが、チャンスメイクに腐心した。厳格な新指揮官の睨みが利きはじめたか、ウルグアイ代表FWマルティネスのPKとアルゼンチン人MFイツコのゴールによって、カターニャは46年ぶりに敵地でユベントスを破る金星を挙げた。試合後の森本にはいくぶん生気が戻っていた。

「今日は自分のプレーは考えず、チームが勝つことだけを考えた。残留は可能か? もちろん!」

 ゴールの数に誰よりこだわるのは森本自身。厳しい残留戦線にあって、後半戦の反撃には彼の復調とチームの成績を直結させることが不可欠だ。リーグ戦の得点が9月下旬の6節ローマ戦以来途絶えている状況に、彼が到底納得しているはずがない。

 森本貴幸は苦しんでいる。だが、現在の苦悩を乗り越えたとき、彼がワンランク上のFWへさらに成長するのも確かだろうと思う。

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