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7年ぶり18度目の優勝に、
ミランの“オヤジ力”を見た。
~勝ち続けてきた老舗の経営哲学~
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph byGetty Images
posted2011/06/02 06:00
インテルの6連覇を阻み、2節を残して優勝を決めた
イタリアでは、ミランが7年ぶり、18回目のスクデットを勝ちとった。優勝の要因として、イブラヒモビッチやロビーニョらの積極補強や監督アッレグリの采配等が挙げられるが、決して無視できないのは、チームの中核を担ったベテランたちの働きぶりだ。経験に裏打ちされた“オヤジ力”を見せた彼らは、脇役どころか、むしろシーズンの大事な場面では堂々の主役を張ってきた。
優勝を決めたローマ戦のスタメン平均年齢は、実に30.4歳。'76年組のセードルフ(35)とネスタ(35)を筆頭に、ザンブロッタ(34)やアッビアーティ(33)もシーズンを通して決定的なプレーを重ねた。前監督レオナルド(現インテル)との確執もいまだ根強いガットゥーゾ(33)は試合後、特大シャンパンボトルを振り回し、歓喜に酔いしれた。