オリンピックへの道BACK NUMBER
リオデジャネイロの評価、急上昇。
東京が主張すべき“五輪の理念”。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byKYODO
posted2009/09/20 08:00
IOC評価委の視察を前に、鏡開きで気勢を上げる石原都知事(左から3人目)ら東京五輪招致委のメンバーら
東京はビジネスの利よりも理念を主張すべきだ。
では、東京が招致を実現するために、残りの時間ですべきことは何か。真摯に、スポーツの観点から、東京で開催する意義をアピールすることではないだろうか。
オリンピック招致と開催は、開催都市のみならず、IOCや関係する組織にとって巨大なビジネスとなっているのは確かである。その一方で、理念が問われる面が常にあることも見逃すわけにはいかない。
「環境にやさしい」「大都市の優れたモデルになる」――アピールして悪いとはいわない。だが、国際総合スポーツイベントを行なう意義を、スポーツの観点から、どこまでアピールできているのか。正直、国内世論もあまり高まっているとはいえないが、理由もそこにあるのではないか。
残る時間で、海外に訴え、国内を動かすポイントはそこにある。語れる人材はまだまだいる。彼らを活用すべきだ。