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新天地で掴んだ開幕投手。
山本省吾は「200回」を狙う。
~尾花監督の下で再生するか?~
text by
永谷脩Osamu Nagatani
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2011/04/30 08:00
開幕戦5回4失点で降板するもチームは逆転勝ち。横浜にとって8年ぶりの開幕白星だった
「チームが変わると当然、雰囲気も全く変わる。色メガネで見られないことも、伸び伸びやれている一因かもしれません」
沖縄・宜野湾キャンプでそう語っていたのは、オリックスから横浜に移籍した山本省吾。今季、プロ入り11年目を迎えた32歳のベテランだ。
「チームを立て直すためにも、何としても先発をこなせる左腕が欲しい」という尾花高夫監督たっての希望で、将来性十分の本格右腕・寺原隼人を放出してまで獲得した選手である。
山本が金子千尋、近藤一樹、小松聖とともに二桁勝利を上げてクライマックスシリーズ進出に貢献したのは、大石大二郎監督時代の2008年のことだった。思い切って内角を突いたかと思うと、打ち気を逸らす外角のカーブやスライダーを使う。相手打者の芯を外す投法は、なかなか頭脳的と言われたものだった。