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伏兵たちが大健闘。だからW杯は面白い。 

text by

大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byKenji Demura

posted2007/10/18 00:00

伏兵たちが大健闘。だからW杯は面白い。<Number Web> photograph by Kenji Demura

 背中を電流が走った。一時は22点差をつけられたウェールズが4連続トライで逆転し、フィジーは2PGで再び試合をひっくり返す。6度もリードが入れ替わる死闘に決着をつけたのは、椰子の木のエンブレムをつけた15人だった。再々再々逆転トライを奪われた後の残り3分、ゴールライン上の密集で、PRドゥエズがボールをねじ込む。1分近くかかったビデオ判定の末に逆転トライが宣告されると、3万7080人の観衆は一斉にどよめいた。

 フィジッ! フィジッ! フィジッ!

 赤いジャージーを着たウェールズサポーターを除けば、スタジアムにいる人は皆、声を限りにフィジーを応援していた。フランス人の判官びいきもあるだろう。だがフィジーが浴びた声援は、このW杯を象徴していたようにも感じられた。

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