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女子ジャパンオープンがツアーから姿を消す理由。
text by
吉松忠弘Tadahiro Yoshimatsu
photograph byHiromasa Mano
posted2008/04/17 00:00
'79年から続いてきた女子のジャパンオープン(現AIGオープン)が、ついにツアーから姿を消す。日本テニス協会は3月28日に理事会、評議員会を開催し、同大会の女子を、'09年から国際テニス連盟(ITF)が管轄するツアー下部大会に格下げすることを報告した。大会自体は存続するが、女子テニス協会(WTA)が発表するツアー日程から名前は消え、30年にわたるツアーの歴史は幕を閉じることになる。日本協会の渡邊康二専務理事は「ツアーには長い伝統を重んじてほしかった。主催者として非常に不満」と話した。
男女の世界ツアーは、'09年から大幅な改革を実行する。そのひとつにシーズンの短縮がある。女子はこれまで11月に終わっていたシーズンを、'09年から10月に終了。約1カ月前倒しになり、何大会かは消滅することになった。ジャパンオープンもあおりを受け、'79年から男女同一週で開催してきたが、'09年からは2週に渡る日程を提示された。賞金総額の増額が要求されており、経費も単純に見れば倍かかる。加えて、早春に開催してきた東レPPOが今年から秋に移動し、'09年から有明テニスの森公園で東レ、ジャパンオープンの男子、そして女子と3週連続のツアー大会が組まれることになった。日本協会は、ファンがすべての大会を観戦するかどうかを危惧し、経費増加のこともあり、同一週開催を模索してきた。その交渉は暗礁に乗り上げ、ここに来てついに断念した。