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春の借りを返したワセダ。今年の秋はおもしろい。 

text by

大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byNobuhiko Otomo

posted2006/09/14 00:00

春の借りを返したワセダ。今年の秋はおもしろい。<Number Web> photograph by Nobuhiko Otomo

 「ナイスゲームだ! お前らはまだまだ伸びるぞ!」

 高原の澄んだ空気に叫び声が響いた。8月20日、長野県菅平で行われた早大×関東学院大恒例の夏の陣。過去5年間は春を制した側が夏も勝ち、そのまま冬の本番でも勝つという法則が続いていたが、今季は異変。春に3対20で完敗を喫した早大が、夏は15対5で雪辱したのだ。

 歓喜の輪の中心にいたのは中竹竜二。33歳の早大新監督である。前任者は、5年間の在任中すべて対抗戦に全勝優勝、大学選手権ではすべて決勝に進み3度の優勝を飾った清宮克幸。カリスマ指導者の後継が辛いのは、どの世界でも同じ。しかもいきなり『春早関』の完敗だ。8月、中竹監督は夏合宿中の試合では異例とも言える「結果」への執着を見せた。

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