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メジャー2年目、薮田安彦が
自信を掴んだ渾身の一球。 

text by

津川晋一

津川晋一Shinichi Tsugawa

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posted2009/09/18 06:00

メジャー2年目、薮田安彦が自信を掴んだ渾身の一球。<Number Web> photograph by Getty Images

今季はマイナー26試合で45回2/3を投げ、防御率3.55。投球回数を上回る53三振を奪った

 それは本当に美しい軌道だった。右打者に対する外角低めへの直球が、キャッチャーミットに見事におさまる。変化球を要求した捕手に首を振り、強い意志を込めて投げた一球。ロイヤルズの藪田安彦は、この球をずっと追い求めて闘ってきたのかもしれない。

 メジャー久々のマウンドは8月29日のマリナーズ戦7回。11カ月ぶりの登板は三者凡退と完璧だった。「今年はマイナースタートだったけど、下でやってきたことを上でもできたんじゃないかなと」。メジャー挑戦2年目、オプションこそあるが契約は最終年だ。2年間の約半分をマイナーで過ごしつつ、先行き見えない中で模索し続けたのは低めへの制球力。この日の試合前、そう明かしてくれていた。

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薮田安彦
カンザスシティ・ロイヤルズ

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