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レース不況がもたらした、
世界への新しい道。 

text by

遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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photograph bySatoshi Endo

posted2009/03/12 01:00

レース不況がもたらした、世界への新しい道。<Number Web> photograph by Satoshi Endo

 国内の2輪レースは、レース数が減少、ワークスチームが撤退し、若手も育たないという厳しい状況が続いている。世界同時不況がこれに拍車を掛け、ライダーにとっては未曾有の就職難を迎えている。チームの撤退と縮小は、シートのない選手を生み、走れたとしても条件が悪い。チャンピオンになれたとしても世界への道が開けるわけでなく、世界を目指す子供たちにとって、そして成長を見守ってきた親たちにとっても最悪の時代である。

 そんな状況のなか、富沢祥也が全日本GP250ccクラスからWGP250ccクラスへのステップアップを果たした。契約したのはフランスの「チーム・CIP」。ホンダ系の中堅プライベートチームで、昨年の日本GPにワイルドカードで参戦した富沢の走りが認められた形だ。

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