NumberEYESBACK NUMBER

8年連続200安打達成。
イチロー、歴史に名を刻む。 

text by

出村義和

出村義和Yoshikazu Demura

PROFILE

photograph byYukihito Taguchi

posted2008/10/09 00:00

8年連続200安打達成。イチロー、歴史に名を刻む。<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi

 イチロー(マリナーズ)が9月17日のロイヤルズ戦で8年連続200本安打のメジャーリーグ・タイ記録を達成した。これはオリオールズなどで活躍したウィリー・キーラーが1894年から1901年にかけてマークして以来、実に107年間にわたって封印されてきた大記録だ。球界ではジョー・ディマジオの 56試合連続安打などのように、アンタッチャブル・レコード(不滅の記録)のひとつとみられていたもの。

 「めちゃくちゃしんどかった」

 イチローのコメントにも実感がこもる。それほどハードルの高いチャレンジだった。

 “安打製造機”ピート・ローズ(過去最多10回の年間200本安打をマークし、通算4256安打のメジャー記録を持つ)や、“球聖”タイ・カッブ(史上最高の通算打率3割6分6厘、年間200安打9回で史上2位)でも、3年続けるのが精一杯だった。また現役では、過去10年間で最多の1971安打を放っているデレク・ジーターが年間200安打を6回記録しているが、今年で連続は『3』でストップ。さらに、イチローがライバルと位置付け、「自分以外でイメージして200安打ができる打者」というマイケル・ヤング(レンジャーズ)も、前半のスランプが響いて、5年連続で途切れる。つまり、この記録に関していえば、イチローを脅かす選手はもはやいなくなったということなのだ。

こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。

残り: 792文字

NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく
NumberWeb内のすべての有料記事をお読みいただけます。

#ウィリー・キーラー
#マイケル・ヤング
#イチロー
#シアトル・マリナーズ

MLBの前後の記事

ページトップ