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【動画】「遠慮するとダメになってしまう」キャプテン・辻󠄀直人37歳が明かすシューターの意地とバスケにおける“犠牲を払う気持ち”の必要性《群馬クレインサンダーズ特集②》

 Bリーグを中心に日本バスケの魅力と現在地、そして伸びしろを深掘りする連載「Basketball Boice」。今回は群馬クレインサンダーズが登場。
 その第2弾は、キャプテンとして、ベテランシューターとしてチームを支える大黒柱・辻󠄀直人選手のインタビュー。辻󠄀選手はいまやチームの空気をつくる存在だ。お祭り男と呼ばれる華やかさの奥に、シューターとしての誇りと、ベテランという立ち位置に甘んじない姿勢がある。Bリーグ前夜から最前線で戦ってきた彼は、その長い時間の中で何を見つめてきたのか。
《NumberPREMIERでは群馬クレインサンダーズを特集。公開中の細川一輝選手、近日中に公開予定のスタンリー・ジョンソン選手の動画インタビューもあわせてお楽しみください》

 「37歳には見えないですね」

 そう口にすると、辻󠄀直人は「よく言われるんですよ」とお馴染みの、洒落を利かせた返しをした。

 もっとも、肉体はいつまでも若いままではいられない。思い通りに動ける時期はすでに過ぎ、休養をとっても、あるいはケガが癒えても、体が十全に動く状態へ戻るまでには、以前よりも時間がかかるようになった。

 だからこそ、「自身をプッシュしないと」と辻󠄀は言う。自身の年齢を簡単に認めてしまっては、衰えは余計に進んでしまうからだ。

「ベテランだからといって遠慮をしてしまうと、僕の場合はすぐにだめになってしまう。一歩引いたほうがいいのか、若手を育てたほうがいいのか、そういったところはチームやスタッフが考えればいいこと。だからこそ自分をプッシュしています」

 Bリーグ開幕前の2012-13年にトップリーグ入りした辻󠄀のキャリアは、今シーズンで15年目になる。卓越したシュート力を武器にこれまで重用な局面で幾度も3Pシュートをねじ込んできた。

 だが、厳しいプロの世界で彼が支えにしてきたのはシュート力だけではない。辻󠄀は、自身には精神面でも体格面でも突出したものはなく、同じポジションに優れたシューターはいくらでもいると語る。

「サイズや身体能力があったらもっと得点能力も高かったと思います。でも、そうではなかったからこそ、点を取るより味方へのアシストに重きを置いてきました。そのアシストが得点につながっていった。周りを見渡す広い視野は、自分がここまでやってこられた一つの要因ですね」

 自分を追い込む理由もある。

 2021-22シーズンにB1へ昇格した群馬は、以降、着実に力をつけてきた。このオフには、昨シーズンに長崎ヴェルカの初優勝に大きく貢献したスタンリー・ジョンソンが加入。Bプレミア初年度となる今シーズンは、優勝候補の一角として名が挙がるクラブになった。

 期待されるということは、ずしりと重圧が肩に載るということでもある。2024-25シーズンからキャプテンを担っている辻󠄀の責任はより大きくなったが、彼はチームに固さはなく「自信を持って目標に向かってやれている」と外連味なく話す。

 もちろん、群馬が一朝一夕で力をつけたわけではない。辻󠄀が北関東に来て4年目になるが、当初は良い選手こそ揃っていたものの、まだ個々の力で押しているだけという印象があり、チームとしての安定感には欠けていたという。それでもシーズンを重ねるうちに、選手たちが徐々に自身の役割を明確に理解し、徹底する力が高まってきたのだ。

 Bリーグで優勝したチームには、泥臭い仕事を厭わない選手がいた。群馬にも同じように、“チームのために動く姿勢” が確かに育ってきていると、辻󠄀は実感している。

「トップクラスの選手でも犠牲心を持ち、チームを勝利へ導くために動けている。その姿勢が根づくことで、同じ価値観を持つ選手が自然と集まる。そんな文化が形になりつつあるのかなと思います」

Tomosuke Imai
Tomosuke Imai

 辻󠄀にはトップリーグ入りから9年間在籍し、リーグや天皇杯を制した川崎ブレイブサンダースのイメージが強く残っていた。だが、広島ドラゴンフライズ、そして群馬へと移る中で、川崎より歴史の浅いクラブに文化を根づかせ、地域とともに歩んでいくことを、彼は「すごく楽しい」と言い切る。

 在籍年数が長くなってくるにつれ「群馬の辻󠄀」のイメージが濃くなってきた。黒と黄色が配されたユニフォーム姿に、もはや違和感はない。辻󠄀自身も「群馬の辻󠄀」でいられることに喜びを感じている様子だ。

スタンリー・ジョンソンはどんな選手か?

 動画では以下のような話題について語っています。

  • 群馬が「強いチーム」になるまでの過程
  • キャプテンとして意識していること
  • 目玉の補強、スタンリー・ジョンソンはどんな選手か
  • 以前は川崎のイメージが強かったけれど……
  • 今の日本代表に入るような選手が羨ましい
  • 肌で感じる太田のバスケ熱の盛り上がり

 チャンピオンシップ(プレーオフ)1回戦で敗退した昨シーズンの悔しさを胸に、優勝を目標に掲げて臨む今シーズン。日本を代表するシュータ-として第一線を走り続けてきた辻󠄀選手の約25分間のインタビューをぜひご覧ください。

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photograph by Tomosuke Imai

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