「まずは、MGCで勝つこと、日本一になりたいです。その後、世界で戦える選手になりたいと思っています」
5月、HOKAが近藤幸太郎との契約し、近藤が米国のプロランニングチーム「HOKA Northern Arizona Elite」に所属することを発表したリリース、そこに記載されたこのコメントを見て、少なからず驚いた。
2年前にNumberPREMIERの対談シリーズ「Run Deep Talk」に、青山学院大とSGホールディングスの後輩である佐藤一世選手とともに出演してもらった時のこと。自らのことを「現実主義者」と言い、走ることは仕事、世界を目指したいという気持ちは特にない、と話していたのがとても印象的だった。その言葉に悲観的な響きはなく、むしろ開放的に聞こえたくらいだ。
ただ、その取材時のイメージが強かったため、「世界で戦える選手になりたい」というコメントが、うまく近藤というランナーと結びつかなかったのだ。

SGホールディングスでの3年間を振り返ってもらうと、笑顔で「楽しかった」と断言した。学生の時よりもさらに陸上と向き合う時間が長くなり、新しい所属先が拠点とするアリゾナ州フラッグスタッフでの海外合宿も経験。「先輩も後輩も、みんな仲良くていいチーム」だったという。
モチベーションが上がらない…辞めようかとすら考えて
ただ、入社して1年半ぐらいしてから、どうしてもモチベーションが上がらない時期が続いたという。
「チームなど周囲や環境の問題ではなく、完全に自分自身の問題です。なりたいものがないというか、モチベーション、目標がない状態が続いていたので…。なんとなく陸上競技を続けて、その日々は楽しいんですけど、目標がないと頑張れないなっていうのは思いましたね」
特に2年目のニューイヤー駅伝を終えてからは、ほとんど試合にも出ていない。3年で辞めようかな。そう思っている時に声をかけてくれたのが、HOKAだった。
「アメリカに行けることなんてないな、楽しそうだな、という気持ちになって。あ、続けるのもありなのかな、と。人と違うことができるチャンスはなかなかないと思ったので、僕の中で楽しそう、ということで選びました」
その「楽しそう」はどこから来るのか。不安はないのか。動画では本音を明かしてくれている。

マラソンへの自信「意外といけるんじゃないかな」
インタビュー動画・前編では以下のトピックについても話している。
- TWOLAPSと近藤をつないだ人物
- HOKAのチームへの印象
- マラソンへの自信「意外といけるんじゃないかな」
- 青学拠点は「選択肢になかった」
- 原監督には「一言も相談も報告もしてないです(笑)」
「世界を目指します」「オリンピックが目標です」ではなく、「楽しいから」が一番。近藤らしい笑顔で、ひょうひょうとした受け答えについ様々な角度から突っ込みを入れてしまったインタビュー、後編と合わせてお楽しみいただきたい。
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