ニュージャージーの青空の下で、スペイン代表の面々が金色の紙吹雪を浴びていた。大会最優秀選手に輝いたロドリがワールドカップを掲げる。最優秀若手選手となったパウ・クバルシは、カタルーニャ州旗を手にいつものはにかんだ笑顔を見せる。
スペインが勝った時に流れる『SUPER ESTRELLA(スーパースター)』が夕刻のスタジアムを包んでいた。仲の良いラミン・ヤマルとニコ・ウィリアムスはリズムに乗り、踊りをやめない。
帰路につく、落胆したアルゼンチンメディアの集団がいた。カルロス・テベスの姿もある。静かに、iPhoneで敗戦後の母国の反応を見ている。ひとりがつぶやいた。
「エスパーニャ、妥当な勝者だったな」
120分間に及んだ決勝を制したのはスペインだった。

「マルカ」紙は第一報の中で、自国が見せた内容を誇り、こう記した。
『勝っただけではない。これはフットボールを救う勝利でもあった』
マンハッタンの「History, again?」
決勝の朝、マンハッタンで目にしたのはアルゼンチンカラーの空色の光景だった。
セントラルパークの緑のなか、昼夜問わず灯される七番街のネオンの下、空色のユニフォームはその存在を街に刻んでいた。
「History, again?(もう一度、歴史を作る?)」
タイムズスクエアの巨大スクリーンに、最後のワールドカップになるであろうリオネル・メッシの広告がひときわ輝く。

大勢のサポーターの声を背に浴びながら今大会のアルゼンチンは勝ち上がってきた。決勝でも戦い方は徹底していた。メッシを頂点に、走り、忠誠心ある戦士たちを配備。時に荒々しく立ち向かい、10番の才能がほとばしる瞬間にすべてをかける。
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