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【動画】「自分の人生が可哀想だ、と」矢田みくには一度、陸上を辞めた…迷走していた才能を開花させたエディオン監督“魔法の言葉”「グサっと刺さりましたね」《インタビュー/後編》

2026/06/02
 トラック種目でも国内屈指の実力を誇り、昨年の世界陸上10000mに出場した矢田みくに。今年1月の大阪国際女子マラソンで2時間19分台のタイムで陸上界に衝撃を与えるた。そんな彼女は高校時代に脚光を浴びながらも、実業団入りした後に一度、挫折を味わっている。そこからどのように這い上がり、再び世界へ挑んでいるのか。じっくり語ってくれた。
<前後編の2本立て/前編はこちら。近日中にエディオン・沢栁厚志監督、現役を退いたばかりの細田あいさんの動画インタビューを公開予定です>

「陸上がゴールではないと思っていて。つねに(競技を引退した後の)次の仕事のことを考えたりしていましたね。そんな雑念ばかりがありました」

 以前の矢田は陸上競技に対して、どこか一線を引いて向き合っていた。実業団入り後、しばらくは「目標があるようでなかった」状態が続いたという。

photograph by Kiichi Matsumoto
photograph by Kiichi Matsumoto

 当初は「東京オリンピックまでやって、その後は大学に通おうかなと思っていた」と陸上をやめる前提で走っていた。迷走していたという当時の自分をこう振り返る。

「しっかりとした目標がない状態で続けても、その先の自分の人生が可哀想だと思ってしまって」

 22年春にはそれまで所属していたチームを辞め、地元・熊本に戻り、故障もあったためまったく走ることなく過ごしていた。そんなときに声をかけてくれたのが、エディオン女子陸上競技部の指揮を執る沢栁厚志だった。見学にいった合宿で、監督と選手が率直に意見をぶつけ合う姿を見て、「ここで走りたい」と感じたという。

 そしてチームメイトだけではんく、同級生の田中希実ら競技の細部にいたるまで思考をめぐらせるライバルたちの姿に、矢田は本気で陸上の世界に足を踏み入れる覚悟、そして目標を見いだした。

 また日本陸連の代表合宿で山本有真らオリンピック経験者の会話に触れ、刺激を受けたという。

「みんな普段から勝つための質を追求しているんです。だから会話のレベルが高くて。自分はそんなに考えていなかったなということに気づかされました。そういう選手たちは競技をしているのも楽しそうに見えて。自分は何のために陸上をしているんだろうと考えるようになったんですよね」

 ストイックな競技生活の裏側で、彼女は独特のリフレッシュ方法を持っている。休日は一人、電車に揺られて奈良の緑を見に行き、誰とも話さずひたすら景色を眺める時間もあるという。孤独に見えるかもしれないが、一人の静寂がレース中に自分を客観視し、冷静な判断をするための精神的な基盤ともなっている。 

大阪国際女子マラソンでゴールし、沢栁厚志監督と抱き合う ©EDION
大阪国際女子マラソンでゴールし、沢栁厚志監督と抱き合う ©EDION

同級生・田中希実はどういう存在?

 インタビュー動画・後編では以下のトピックについても話をしてもらっている。

  • エディオン移籍で成長できた理由
  • もし陸上選手でなければやりたかったこと
  • 「心に刺さった」沢栁監督の言葉
  • 矢田みくににとって田中希実とは?
  • つい何度も見てしまうあの芸人のYouTube
  • 陸上により「没頭」するために必要なものとは?
  • 矢田が考えるマラソンでの理想のレース展開

「強い選手は目標に向かって毎日全力でぶつかっている」と、これまで以上に陸上に没頭している矢田の競技への思いに迫った動画インタビュー、前編とともにぜひご覧ください。

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