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【動画】「小池は“思い込み”があって…」創価大学・川嶋伸次総監督の指導哲学と“最強ルーキー”たちへの手応え「レベルがワンランク上」《徹底解剖⑤》

2026/07/09
 大学駅伝の注目チームを動画インタビューで掘り下げる「徹底解剖」シリーズ。今回は昨年度の出雲駅伝で3位となり、三大駅伝で優勝を狙える力を示した創価大学をピックアップ。指導者と選手合わせて5名に、チームの現状や個人として思い描く未来について話を聞いた。
 第5弾では、昨春からチームの指導陣に加わった川嶋伸次総監督が登場。チーム内での榎木監督との役割分担、育成の哲学、チーム史上最強のルーキーたちへの評価、実業団の指導と学生の指導の違いなど、多岐に渡るトピックについてじっくりと話を聞いた。 <榎木和貴監督小池莉希選手山口翔輝選手菅野元太選手のインタビューは公開中。ぜひあわせてご覧ください>

 創価大学では、昨年から榎木和貴監督の方針をもとに、スピードが持ち味の「トラック組」と、ハーフマラソンを中心に鍛えていく「ロード組」に分けてトレーニングを行っている。川嶋総監督は、そのうちスピードタイプの選手たちの練習を担当している。

 トラック組にはエースの小池莉希をはじめとして、今年入学した13分台のタイムを持つ6人のルーキーも加入した。期待のルーキーたちは入学早々からしっかりと練習をこなしているのかと思いきや、川嶋総監督は意外な狙いを語ってくれた。

「どっちかというと、特に強い高校で頑張った選手に対しては、1回ちょっと休みというか、リセットしてほしいな、と。フラットな状態にしていくという考えのもと、練習に取り組んでもらっています」

©︎Asami Enomoto
©︎Asami Enomoto

 しかし5月の関東インカレでは、早速ルーキーたちが活躍。1500mに出場した3人は全員決勝に進み、田村幸太が4着、内田涼太が6着、保芦摩比呂が9着。5000mでは村上遵世が11着となり、13分46秒35で自己ベストを更新した。

「ちょっとびっくりしましたね。1500mは決勝に1人残ればいいかなってぐらいの感じかなと思ってたんですが、3人とも決勝に行って。今までの新入生と比べても、ワンランク上の練習ができるなという手応えはあります」

小池には「本人に気づかせる」声がけをしている

 去年から小池を指導している川嶋監督。小池は今年、5000mと10000mでともに自己ベストを更新し、大きな飛躍を遂げている。小池は昨年から、レース後などにもたびたび、「川嶋さんに怒られちゃいました」「監督や総監督には我慢しろと言われたんですが、行っちゃいました」と笑顔で振り返っていた。強い個性を持った彼にどう向き合い、どのように指導しているのか。

「本人が『こうあるべき』みたいな思い込みがけっこうあって。特に箱根駅伝の6区に関しても、本人は全く(頭に)なかったんですよね。いざやってみたら、区間新まであと1秒のところまで行けたりとか。(4月の)日本インカレの10000mも全く頭になかったんです。そういうところの考えが狭いというか、経験も不足しているので、そのあたりを本人に気づかせるような声がけをしています。『これをやれ』というわけではなく、『10000mもできるんじゃない?』とか、『下りもいけるんじゃないの?』みたいな言葉ですよね」

©︎Takashi Shimizu
©︎Takashi Shimizu

 本人はピンときていなくても、やってみたら走れた、意外といけた、ということが続いた。

「練習の流れとかでいくと、ひょっとしたらそこぐらいまで行ってもおかしくないかなというのはあったんですが、本人がわかっていなかった、というところを気づかせるような感じのことが多いですね」

旭化成の選手たちの「自立」を見届け、創価大へ

 昨年度からチームの指導陣に加わっている川嶋総監督だが、旭化成から創価大への移籍が発表された際には駅伝ファンの中に少なからず驚きが走った。東洋大学での監督経験があり、旭化成では才能を持つ選手たちをしっかり開花させ次々と日本代表に送り込んできたからだ。

 改めて、実業団、それも日本トップレベルのチームから大学の指導の場に入った理由をたずねた。

「旭化成では東京組の選手を見ていたんですが、ある程度自立しているというか、本人たちが考えてやって、それをサポートするような仕事になってくるんですね。練習の流れも1年を通してわかってきているから、もう自分がいなくても大丈夫かなというのもありました」

 創価大から旭化成には、葛西潤が入社していた。川嶋総監督は熱心に葛西を勧誘し、監督と本人を口説いて入社してもらったが、葛西は1年一緒にやっただけで、今度は川嶋総監督が創価大にいくことに。

「え? という驚きも葛西にはあったと思います(苦笑)。ですが『まあ創価だし』というところも最終的にはありましたね」

©︎Yuki Suenaga
©︎Yuki Suenaga

 大学生を指導するようになり、改めて実業団の違いには気がついたのか。大学生を指導する面白さとは何か。経験豊富な川嶋総監督から帰ってきた興味深い答えは、ぜひ動画でご確認いただきたい。

東洋大・酒井監督とは「飲みに行ったりしますね」

 動画では他にも、以下のようなトピックについて話している。

  • 指導陣の役割分担「榎木監督の負担を減らしたい」
  • 古巣東洋大・酒井監督とは「飲みにいく仲です」
  • 相次ぐ日本記録更新「始まりは村山紘太と鎧坂哲哉」
  • 「陸上界をけん引する」大八木弘明氏の存在
  • 「箱根だけじゃない」と言える指導者は勝っているチームだけ
  • 青学大・原晋監督の凄さとは?
  • 小池がロス五輪を目指す道筋
  • 今の大学駅伝会は「夢がある」

 トップレベルの選手を指導してきたからこその、さまざまな経験を語ってくれた川嶋総監督。創価大をさらにレベルアップさせるキーマンの考えを垣間見えるインタビューとなった。ぜひご覧ください。(2026年6月10日取材)

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photograph by Asami Enomoto

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