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「新庄さんは普通を一番嫌うんで」異端の監督・新庄剛志と日本ハムナインが仕掛け、迷い、戦った3年間【証言:伊藤大海、清宮幸太郎】

2024/12/10
新庄はドラフト会議で続投を表明した
今季は2位と躍進を果たし、4年目の来季も指揮を執ることを表明した。新庄が率いた3年間は、日本ハムの選手たちにとってどのような時間だったのか。フジテレビ取材班が話を聞くと、華やかな言動に隠れた手腕が見えてきた。(原題:[日本ハムナインの証言]異端の監督 新庄剛志と戦った3年間)

 女の子にモテるよ、という新庄剛志監督の言葉が動機ではないものの、2022年を境に、清宮幸太郎はたしかに痩せた。

 そして、入団から3年間は毎年7本だった本塁打数が、この3年間は18本、10本、15本を記録している。今季は規定打席にこそ届かなかったが、打率3割を残した。

 新庄が監督に就任してからの変化を、清宮はこう語る。

「たくさん使っていただいているというか。1年目の時は本当に我慢して使っていただいて、規定打席にも立たせてもらって。最初は『痩せろ』ってところからだったんで、そこから変わってきたなと」

 8月13日のロッテ戦で小島和哉に封じられてから、16打数ノーヒットが続いた。1週間後の同20日、ロッテの先発はまたしても小島で、第1打席は空振り三振。その試合中、清宮は新庄から声を掛けられた。

「最近、タイミングが遅い」

 それから打席で少し早く足を上げることを意識したところ、ボールの見え方が大きく変わった。

「こんな違うんだなっていう感じでした」

 第2打席で小島から右翼フェンス直撃の三塁打を放ち、清宮はトンネルを抜けた。

清宮は今年11月のプレミア12で侍ジャパントップチーム初選出 Hideki Sugiyama
清宮は今年11月のプレミア12で侍ジャパントップチーム初選出 Hideki Sugiyama

 新庄が日本ハムの監督に就任してから、3シーズンが過ぎた。選手たちに話を聞くと、華やかな言動とは裏腹に、きめ細かな采配でチームを導こうとしてきた、その手腕が浮かび上がってくる。

 新庄の監督就任によって変化があったのは、清宮だけではない。'22年に首位打者を獲得した松本剛も、その一人だ。

「新庄監督が来てなかったら、こういう選手になれてなかった」

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photograph by Nanae Suzuki

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