
女の子にモテるよ、という新庄剛志監督の言葉が動機ではないものの、2022年を境に、清宮幸太郎はたしかに痩せた。
そして、入団から3年間は毎年7本だった本塁打数が、この3年間は18本、10本、15本を記録している。今季は規定打席にこそ届かなかったが、打率3割を残した。
新庄が監督に就任してからの変化を、清宮はこう語る。
「たくさん使っていただいているというか。1年目の時は本当に我慢して使っていただいて、規定打席にも立たせてもらって。最初は『痩せろ』ってところからだったんで、そこから変わってきたなと」
8月13日のロッテ戦で小島和哉に封じられてから、16打数ノーヒットが続いた。1週間後の同20日、ロッテの先発はまたしても小島で、第1打席は空振り三振。その試合中、清宮は新庄から声を掛けられた。
「最近、タイミングが遅い」
それから打席で少し早く足を上げることを意識したところ、ボールの見え方が大きく変わった。
「こんな違うんだなっていう感じでした」
第2打席で小島から右翼フェンス直撃の三塁打を放ち、清宮はトンネルを抜けた。

新庄が日本ハムの監督に就任してから、3シーズンが過ぎた。選手たちに話を聞くと、華やかな言動とは裏腹に、きめ細かな采配でチームを導こうとしてきた、その手腕が浮かび上がってくる。
新庄の監督就任によって変化があったのは、清宮だけではない。'22年に首位打者を獲得した松本剛も、その一人だ。
「新庄監督が来てなかったら、こういう選手になれてなかった」
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