東京・国立競技場で行われた契約発表会には、この日のために来日したグローバルアスリートマネジメント責任者のスティーブ・デコーカー氏が参加。広報担当によると「グローバルでも、一人の選手との契約発表で記者会見をやるのはオンとして初めて」とのことで、聖地開催とあわせて三浦選手との契約に対するOnの期待の大きさがうかがえました。
三浦選手と並んで記者会見をしたデコーカー氏は2020年にOnに入社。現在、世界最高峰の陸上クラブチームといっても過言ではないOAC(On Athletics Club)の創設が最初の仕事だったと言います。そのキーパーソンが、契約の背景やサポートの展望についてこう語りました。
「日本のマーケットは、Onにとって非常に重要で、大きな成長の可能性があると考えています。そこで日本のトップアスリートとパートナーシップを組む必要があり、オリンピックなど世界レベルで活躍している龍司に声をかけました」
「現時点では日本でOACを立ち上げる計画はありません。けれどもOACには継続的に投資をしていきますので、チームの一員になるというわけではありませんが、龍司には北米に来てもらって、トレーニング・キャンプのために我々のリソースを使ってほしいなと思っています」

では、なぜ三浦選手はOnを選んだのか。まずシューズについて、このように語ります。
「フィーリングとしてすごくいいものを感じています。3000m障害をメインとして使っていく上で、自分のパフォーマンスを最大限に引き出してくれるシューズだと思います」
実際、会見の4日後に行われたダイヤモンドリーグ厦門大会では、3000m障害の初戦ながら8分10秒11をマーク。世界選手権の参加標準記録(8分15秒00)を切って三大会連続の日本代表に内定しました。
「世界陸上の目標としては、メダル獲得、表彰台を継続的に掲げてきて、そこに変わりはありません。上位で戦うためには記録も必要になってきます。達成するために、自分の走りの特長を見失わないように、練習だったり、自分の走りを見つめ直してやっていきたいです」
そして三浦選手が語った、表彰台に上がるための「想定タイム」、そしてメダルへむけた鮮明なイメージとは――。

動画では、その他にも以下のようなトピックについて伺いました。
- On Athletics Club(OAC)に加わる可能性
- OACで意識するサンショーの選手とは?
- レースで履くスパイク、ジョグで履くシューズは?
- 福岡クロカンでシーズンインした理由
- 「かつて競り負けた」井川龍人に福岡のラストで勝てた要因
- 「障害を置いてそのタイム…?」取材陣が驚いた"練習水準"
- 実業団に入ってから取り組み始めたこと
- メダルを狙うために必要なタイムは?
会見では「DLで世界陸上の標準記録を切り、内定を決めたい」と語っていた三浦選手。その言葉通り、早期に代表入りを決めました。セイコーゴールデングランプリなどを経て、さらにレベルアップしていくであろう走りが今から楽しみです。(2025年4月22日取材)
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