記事を
ブックマークする
【動画】「見る目あったなと思ってます」38歳のベテランPG西村文男が明かす島田慎二と居酒屋で熱く語り合い「ジェッツ入り」を決めた日《千葉ジェッツ特集④》
『ミスタージェッツ』。その言葉を聞くと、西村文男選手は照れくさそうに小さく笑いました。
確かに、この言葉から想起される熱さや力強さは、クールで飄々としたたたずまいの西村選手には少し不釣り合いなものにも感じられます。しかし、在籍11シーズン目のチーム最古参であり、最年長の西村選手は間違いなく千葉ジェッツの核を担う存在です。

まずは、トレヴァー・グリーソンヘッドコーチが絶賛する「リーダーシップ」について、どのような意識を持っているかについて尋ねました。西村選手は次のように説明してくれました。
「正直リーダーシップをとっているつもりはなくて、キャプテンのムーン(ジョン・ムーニー)や(富樫)勇樹にお任せしているというか。ただ、うちのチームは一人ひとりの個性が強いし仲も良いけれど、バスケになるとチームがふわっとしがちなので、それに早く気付いて、伝えて、一つの塊にする役割をしているイメージです。『勝ちに行くぞ』というような引っ張る声掛けや行動は2人に任せて、自分は気付いたことをできるだけ口に出して伝えるようにはしています」
集団を下から大きく支える「フォロワーシップ」を体現する西村選手のコミュニケーション術は、とても柔軟でしなやかです。パスの受け手と息が合わなかったときは「ずれちゃってごめん」と自らの非を口にし、意見を言う時は「こうして」ではなく「こうしたほうがいいかも」と余白を持たせることを心がけているそうです。
相手の性格によって変える声掛けのアプローチ。
このようなコミュニケーションの取り方は、ベテランである自分の言葉が仲間たちに与える影響力を自覚したことが大きいと西村選手は言います。
「若い選手は、自分が『こうだろ』って言ったら『こうなんだ』って受け取りがちなので、いろんな選択肢を与えるようにしています。何なら、『こっちでもらった方が自分は良かったけどどう思う?』みたいなことを言ったら、自分の想像とは違う答えが返ってくるかもしれない。そういうキャッチボールができるような伝え方をするように心がけています」

動画ではほかにも以下のような話題について語っています。
- コンディショニングは無頓着、それでも現役を続けられている理由
- 若手たちに受け継ぎたいジェッツのあるべき姿
- SNSは情報発信主体、自身のオンラインサロンで伝えているもの
- なぜジェッツにいるのか。その核心的理由
- 金近廉にはこう、小川麻斗にはこう……選手のタイプで声かけを使い分ける方法
11年前、当時の社長だった島田慎二さん(現Bリーグチェアマン)とグラスを傾けながら語らう中で得た「予感」は、今、現実のものとして西村選手と共にあります。
深い洞察力、ヒューマンスキル、そしてクラブへの愛情を備え持った西村選手だからこそ語れるだろう、ジェッツが作り上げてきたカルチャーの根幹を感じ取れるインタビュー。ぜひご覧下さい。(2月4日取材)
※配信画面は、NumberPREMIERにご入会いただき、ログインをしていただくと本ページ上部に表示されます。他の動画も見放題、記事も読み放題です。
プラン紹介

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています