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【動画】「箱根駅伝で爪痕を残したい」早稲田大学・伊藤大志が語った自らの存在意義、苦しんだ佐久長聖“後輩”への思い《趣味は読書…好きな作家は「伏線回収の名手」》

2024/12/26

2025年1月2、3日に開催される第101回箱根駅伝。今回は早稲田大学から花田勝彦監督工藤慎作選手に続き、駅伝主将・伊藤大志選手を深掘りしていきます。1年時から学生三大駅伝にはほぼフル出場し、主力として活躍しながら年々成長。さらに今季は、指揮官も厚い信頼を寄せる「主将力」でチームをまとめてきました。駅伝主将の目線から、チームの層が厚くなった背景を語るとともに、最後の箱根で自身に求めるもの、さらには練習の合間の息抜きなど、約40分たっぷり語ってもらいました。

「まさにうれしい悲鳴という言葉がぴったりかなと。僕が入学してからの早稲田は、毎年層の薄さに悩まされていて、スター性のある選手が何人かいても、いざ箱根を迎えたら『おいおい、誰が走るんだ!?』という状況になっていました。花田さんがチームエントリーのメンバーを迷ったということは、それだけチームの戦力が整ってきた証拠だと思います」

 花田勝彦監督が「前回だったら本番を走っていたであろうレベルの選手も外れてしまうほどだった」と評したチームエントリー。伊藤選手は、例年になく上向きなチーム状況をこう語ります。

 今回、チームエントリーには伊藤選手を含め、石塚陽士選手、伊福陽太選手ら4年生6人が名を連ねました。実は今季の4年生、スポーツ推薦は伊藤選手だけで、他は指定校推薦や内部進学、一般受験で入ってきた選手たち。ともに戦ってきた同期を「一般組からでも箱根を走れるんだぞ、と体現してくれるメンバーです」とたたえます。

2年時の箱根駅伝では5区を担当 photograph by Nanae Suzuki
2年時の箱根駅伝では5区を担当 photograph by Nanae Suzuki

 伊藤選手は、佐久長聖高校時代に5000mで高校歴代2位(当時)となる13分36秒57をマーク。鳴り物入りで早大の門を叩きました。箱根では2年連続で5区を務め、直前にインフルエンザを発症した前回大会以外、チームとして出場したすべての学生駅伝を走っています。

「区間へのこだわりはないんです。駅伝は唯一チームで戦える競技なので、一番大事なのはチームの結果。それに貢献できるならどこでも走るというスタンスはずっと変わりません」

「平林や篠原、後輩の山口智規と比べると…」

 その言葉には、根っからの主将マインドが感じられます。今季は、織田記念5000mで早大歴代4位となる13分28秒67をマーク。日本インカレ10000mで日本人トップを確保するなど、走りでもチームをけん引してきました。最後の箱根までチームを大事にしながらも、「一矢報いる走りをしたい」と、個人でも存在感を示すつもりです。

「正直、トラックや駅伝では世代トップと言えるような結果をまだ出せていません。同期の平林(清澄)や篠原(倖太朗)、後輩の山口智規と比べると、どうしても見劣りしてしまう部分はある。でも、これから日本トップクラスで戦うための足がかりとして、今回の駅伝では爪痕を残したいと思っています」

 動画では他にも以下のようなことを聞いています。

  • なぜ今季の早稲田は選手層が厚い?
  • 「クレイジー」な下級生がチームに与えるもの
  • 佐久長聖の後輩への思い「今でも大志先輩と呼ばれて...」
  • 「無事に提出」卒論のテーマと、研究で意外な結果が出た"ある選手"
  • 趣味の一つは読書。「伏線回収の名手」と絶賛する作家は?
  • 競技者人生の先に描くもの

 伊藤選手には毎度話を聞くたびに、大学生らしからぬ一歩引いた視点と、自身の思考を言語化する力に驚かされます。最後の箱根路では爆発力のある走りに期待。どの区間に登場するかにも注目です。ぜひご覧ください。(12月13日取材)  

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photograph by Satoshi Wada

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