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《独占インタビュー前編》「僕は笑って欲しかったんです」大谷翔平が今だから明かす“左肩脱臼”と“世界一”の舞台裏「バッターだと緊張しないので」
――ワールドシリーズ制覇、3度目の満票MVP、“50-50”達成など、いくつもおめでとうございます。
「ありがとうございます」
――世界一の余韻にはいつ頃まで浸っていられたんですか。
「それはもう、あっという間でした。ワールドシリーズのあとのパレードが終わって、僕はすぐに左肩の手術を受けなければならなかったので、その時点でリハビリのほうに気持ちを切り替えました」
――そんなに早く?
「すごく痛かったんで、そうせざるを得なかったんです」
「痛み止めの注射を打って、薬も飲みましたが…」
――ワールドシリーズの最中には「試合の中で痛い、痛くないは考えない」と仰っていましたが、やっぱり痛みは強かったんでしょうか。
「はい、痛かったです。痛み止めの注射を打って、薬も飲みましたが、それでも痛みは消えませんでした」
――そんな中、どうやって痛みを考えないように意識できたんですか。
「考えようにも、まずそんな時間がなかったんです。左肩が冷えてしまうと痛みが酷くなってくるので、打ち終わったらすぐに温めなきゃならない。そのためにベンチ裏へ下がって、マッサージでほぐしてもらいながら次の打席に備えていました。だからあんまりベンチにいられなくて……せっかくのワールドシリーズだったのに試合の流れをほとんど覚えていないんです。ゲーム展開を味わえなかったのは心残りでしたね」
――ケガの直後、これはもう試合に出られないかもしれないと思った瞬間はあったんじゃないですか。
「我慢できる痛みなら出るという、それだけでした。やった直後は、ああ、終わった、と思いましたよ。いや、それは選手としてじゃなく、僕のワールドシリーズが、ですけどね(笑)。このあとの試合にはもう出られないだろうと……でもチームドクターが『我慢できるんだったら出ていいよ』と言ってくれましたし、僕もこれなら我慢できるなと思いました」
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