5月に入って間もないある午後、レブロン・ジェイムス(クリーブランド・キャバリアーズ)は愛車フェラーリに乗り、クリーブランド郊外の故郷、アクロンを走っていた。
目的なくドライブしていたのではない。子供の頃に住んでいた家の前を通り、仲間とバスケットボールをしていたプレイグラウンドの横を通り、かつて歩いて通っていた道を走りながら、自分のルーツをたどっていた。生まれたときから父親を知らず、貧困の中、母の手ひとつで育ててもらったこと。仲間やバスケットボールに助けられたこと。その仲間と同じ高校に進み、バスケットボールを純粋に楽しんでいたこと。そんな、過去の日々を思い出しながら、母校セントビンセント・セントメアリー高校に向かっていた。
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photograph by NBAE/Getty Images