話題満載だった秋場所の期待はことごとく裏切られ、一から出直しといった感のする大相撲界。一年の締めくくりの九州場所では、興行の原点である力士全員の相撲内容に注目する他ない。
小よく大を制すというのが、昔ながらの相撲の醍醐味だ。かつて鷲羽山や寺尾、舞の海といった小兵力士たちが、土俵上で演じた数々のパフォーマンス。その芸術的ともいえる動きや技の冴えは、ファンの眼を虜にした。しかし力士の大型化が進む中、この醍醐味を期待するのは徐々に困難になりつつある。
この難題に部屋ぐるみで立ち向かっているのが、安治川部屋である。元横綱旭富士が指導する安美錦、安馬、安壮富士。3人の小兵力士は、努力と工夫を人一倍重ね、先場所で大活躍を見せた。
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photograph by JMPA