初めてこのコラムを書いた410号で、私は'97年元旦の天皇杯で3―0と勝利したヴェルディ川崎(当時)の多彩な攻撃を分析し、同時に'96年アジアカップで苦戦した日本代表の個人の突破力不足を嘆き、イランの1対1の強さを評価した。2回目の412号では、ユース年代の足元ばかりのプレーを批判しつつ、当時、桐光学園の生徒だった中村俊輔の非凡な才能に期待した。
あれから8年の歳月が流れた。今年の元旦、ヴェルディはかつての輝きを再び見せ、日本代表は昨年のアジアカップで成熟した闘いで優勝、特に玉田圭司はすばらしい突破力を披露してくれた。そして日本代表は今、当時と変わらぬ個人能力の高さを誇るイランと闘わんとしている。アウェイの決戦の鍵を握るのが、セリエAプレイヤーに成長した中村俊輔だ。
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photograph by Naoya Sanuki