今までにない感覚だった。2026年1月、天皇杯を制した直後の試合だ。優勝の立役者の一人、テーブス海は自らの変化に驚いた。
「経験、スキル、メンタル、今まで積み上げてきたものすべてが一致して、試合中はゲームの流れが常に読めていると感じました。無というか、考えずにプレーできるというか。自分自身『このレベルまで来れたのか』という初めての感覚です。足首をやっちゃう前の話なんですけど……」
天国と地獄を味わった昨シーズンだった。開幕からけがで苦しみながら、回復すると目標の一つであった天皇杯のタイトルを手にした。チームの司令塔、テーブスは絶好調だった。しかし、リーグ戦再開2戦目に左足首を故障してしまう。その後は復帰してもパフォーマンスは上がらず、チームも波に乗れず、レギュラーシーズンをB1東地区4位で終えた。チャンピオンシップ準々決勝では、長崎に完膚なきまでに叩きのめされた。
優勝のための「正しい努力」とは?
常に優勝を期待されるビッグクラブ、アルバルクが優勝から遠ざかって6シーズンが経つ。つまり、アルバルクで4シーズン目を迎えるテーブスはこのチームでまだリーグ戦の頂点に立っていない。だからこそ、新たなシーズンにかける思いは人一倍強いが、過去の反省を踏まえ、これまでとは少し違った心構えで開幕を迎えようとしている。
「昨シーズンまでも優勝するための努力は常にしてきたと思います。でも、優勝するための『正しい努力』をしてきたかといえば分からない。実際に優勝してないわけですから。だから今シーズン、優勝はもちろん目標ですけど、それを口にするつもりはありません。まずはやるべきことをやる。プロセスを大事にして前に進みたいと考えています」
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