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「天才」と呼ばれた男…山野太一を覚醒させた青柳晃洋と伊藤智仁の言葉とは?「勘違いして投げているだけです(笑)」《スワローズ最多勝左腕》
覚醒――プロ6年目を迎えた今シーズンの山野太一の活躍を形容するのに、ふさわしい言葉である。
8月21日時点で19試合に先発し、防御率2.15。すでに自己最高だった昨季の5勝を大きく上回るキャリアハイの9勝(3敗)をマークしている。7月のオールスターにもファン投票で選出されるなど、間違いなく開幕前の下馬評を覆して快進撃を演じたヤクルトの象徴的な存在となった。
「しっかり先発として試合をつくれているゲームも多く、チームに貢献できているなと感じています。自分のボールに自信を持って打者と勝負できていることが、結果がついてきている要因だと思います」
開幕前から覚悟が違った。
プロ入りから5年が過ぎ、1年を通して投げ切ったことは一度もなかった。しかし今季は「エースを目指す。自分がチームを引っ張るんだという気持ちでやっている」と公言。昨季までチームの仲間から「天才」と称されるほどの才能に恵まれながら、優しい性格からピンチを迎えると「弱々しい顔をしている」と周囲から指摘されていたが、今年は頼もしさをまとっている。
青柳晃洋から学んだ“帝王学”とは?
昨季セ・リーグを制した阪神に9年間在籍したチームメートの青柳晃洋から、“帝王学”を学んだことも、意識改革につながっている。2月の春季キャンプ中。一緒に食事に出かけた際、「ヤクルトのピッチャーは遠慮しすぎ。阪神の投手は『もっと俺に投げさせろ』『俺が投げたら勝てる』と口に出していた」と教えられた。
言葉にすることでより自覚が芽生え、責任を持って戦える。今でも登板前は「ビビってます。やっぱり怖い。打たれるのは怖いし、自分が抑えられるとはあまり思わない」とネガティブな考えが頭に浮かぶこともあるというが、マウンドに上がれば意識的に“エース”を演じている。
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