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「史上最高のバルセロナに極めて近いレベルにある」アルゼンチンのW杯連覇へ‟不屈の英雄”メッシを駆り立てる“2つの原動力”とは「このグループはもう一度挑戦する」

2026/01/27
4年前、集大成と位置付けた自身5度目の挑戦で、キャリアで唯一手にしていなかった悲願のタイトルを獲得。母国を栄冠へ導いた英雄はあらたな伝説を生み出そうとしている。(原題:[北中米の主役たち(2)]メッシ「完璧なドラマの続編」)

「W杯、そして代表でプレーすることは特別な意味がある。一度優勝したからこそ、その想いはますます強くなった」

 2025年秋、リオネル・メッシはメディアの取材で、今夏のW杯への意欲を語った。世界王者の称号を勝ち取り、母国の代表としてあらゆる栄誉を手にした彼は、自身6度目となるW杯に挑もうとしている。  

 尽きることのないモチベーションは、一体どこから出てくるのか。優勝してもなお、更なる高みを求め続ける背景には何があるのか。その正体を紐解く時、4年前のあの言葉が蘇る。

「信じてほしい。このグループ(チーム)はあなたたちを見捨てたりはしない」

 '22年、カタールW杯の初戦に敗れた直後、メッシが母国の人々に向けて送ったメッセージだ。その後、アルゼンチンは文字どおりメッシに導かれ、頂点へと上り詰めた。不退転の覚悟を感じさせたあの言葉には今も彼の闘志の炎を灯し続ける「2つの原動力」が秘められている。1つは、共に戦う仲間たちへの深い信頼と敬愛。もう1つは、国民との間に結ばれた固い絆である。

 メッシが代表の仲間たちに抱く想いは、一朝一夕にして生じたものではない。その背景には、崩壊の危機に瀕したチームをゼロから立て直した日々が存在する。

 指導陣との亀裂が表面化し、'18年ロシアW杯はラウンド16敗退という失意の結果に終わった。その後、国内外で「どん底に堕ちた」と酷評されたチームの再建を任されたリオネル・エスカローニ監督とパブロ・アイマール・コーチは、メッシがかつて代表で一緒にプレーした「同志」だった。彼らと歩む再建のプロセスにおいて、かつて偉大な先輩たちに「守られる」側だったメッシの立ち位置も、いつしか自分を慕い、敬う若い選手たちを「守る」立場へと変わっていった。

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photograph by Kaoru Watanabe / JMPA

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