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《試合後独占インタビュー》「あれは本来の自分のボクシング」井上尚弥が語った“アウトボクシング完勝劇”の真相「相手は何もできないと確信した」【前編】

井上尚弥はいつだって見ている者を驚かせる。9月14日、名古屋のIGアリーナに1万6000人を集めたスーパーバンタム級4団体王座防衛戦は、王者の井上がWBA暫定王者で元2団体統一王者のムロジョン・アフマダリエフ(MJ)に大差の3-0判定勝ち。代名詞とも言えるKO決着ではなかったものの、打たせずに打つボクシングを貫いてキャリア最大の難敵を封じた。およそ6年ぶりとなる公約通りの「判定決着」は国内外から絶賛された。
試合翌日、横浜で開かれた一夜明け会見では、「この試合にかける思いは非常に強かったので、作戦通り勝ててホッとしている」と心境を明かした。私たちを驚かせた作戦とは無理に倒しにいかず「ブレーキをかけて」自重しながらの戦いだ。
会見を終え、単独インタビューに応じた井上は今回披露した「アウトボクシング」が特別視されることへの違和感を皮切りに、MJとの一戦を詳細に語り始めた。
「あのスタイル、いつでもできますから」
――今回、あのような戦い方をしようと決めたのはいつの段階でしたか。
「みなさん、今回は戦い方にフォーカスしてますけど、そんな変わった戦い方してますか? 特別なことはしてないんですけど」
――でも、倒したい気持ちを「我慢」はしましたよね。
「そうなんですけど、倒しにいかなかったとか、アウトボクシングしたとか、ここまで言われると『いやいや、あれは本来の自分のボクシングだから』と言いたくなってきました(笑)。記者会見で『判定でもいいから勝つ』と言ったのは、ボクシングスタイルを変えるという意味ではないので。なんかみなさん、そこにとらわれすぎているという感覚は正直あります。あのスタイル、いつでもできますから。それは言っておきたいですね」
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